通関士の資格

商社やメーカーなど、活躍の場は多様に広がっています

通関士の資格を活かせる職場は、前ページで紹介した「通関業者」だけとはかぎりません。
広く言ってしまえば、なんらか国際貿易に携わる企業なら、通関士の知識はどこでも役立てることができ、また有資格者が歓迎されているのが事実です。

・短納期で部品を組立て、パソコン等を製品化する。
・トレーサビリティーを重視し、世界の新鮮な青果物を最短ルートで流通させる。
など、国際物流を迅速に効率的に進める努力は一層進んでいます。

そのような動向のなか、国際貿易に係わる会社は、自社の努力で貿易の効率化を進めています。そのため、商社やメーカー、量販店など、さまざまな企業の現場で、通関士の資格を持つ人たちが活躍しています。

●商社で役立てる
海外貿易を主要業務とする業種の代表格といえば商社です。日本には有名総合商社や、衣料、食品、電子部品に特化した専門輸入商社など、無数の商社が存在しています。輸出入業務に携わるそんな商社の社員にとって、通関の知識は必須ともいえる知識です。
通関業務自体は通関業者に委託しますが、為替レートの変動等を把握しながら、適切な輸出入を見極めるのは商社マンの仕事です。
また、商社には国際物流を専門に担当する部署も存在しています。そういった部署では通関の専門知識を持つ社員が通関業者と連携しながら、モノの流通管理をしているのが一般的です。多くの商社で、必ずといっていいほど通関士の資格者は活躍しています。

●メーカーの購買部で活躍する
インターネットの発達により、企業と企業の間での商取引はWEBで行われることが一般的になっています。

たとえば日本のある家電メーカーが、車載用オーディオ1万台の増産するため、部品として必要なICチップを台湾から100万個輸入する…。そのような取引も、最近は商社を介さず、ネットでメーカー同士が直接行う動きが目立っています。世界での激しい価格競争のなかでは、部品1個の単価の「何銭」の差が、企業の業績を左右してしまうからです。

このようなメーカーで購買スタッフとして活躍するスタッフは、商社マンにも通関士にも似ています。商社まかせではなく関税要件まで意識しながら、自分で取引をすること任されているからです。「組立製品」を扱う製造会社では、今後このような動きが一層加速していくことはまちがいありません。

●量販店の購買部門で役立てる
海外からの直接買い付けといえば、最近は、量販店などもその動向が活発です。
欧州の高級雑貨や東南アジアの家具類などは、流通チェーン店などが商社と協業してプライベートブランドを開発し、海外のメーカーに生産を委託し、並行輸入で商品を店頭に並べています。
量販店では取り扱い品目は無数にわたります。それらの商品が輸入していいものか、また関税率はどの程度になるかを、購買担当のスタッフは正確に把握しておく必要があります。
勤務をする場所が港湾や空港であるかないかの違いがあるだけで、そうした量販店等での業務は、通関士の仕事とまったく同じです。だから通関士の資格を持ちその知識を活用できる人が求められています。

こうやって見てみると、通関士の活躍の場は、思いのほか広いことがお解かりいただけると思います。

事実上通関士の合格者枠は一定しています。
ですから通関士の資格を取得できれば、活かす場所(企業)必ずといっていいほど見つかります。


どのよう合格を目指したらいいか。
次ページより、試験対策について一緒に考えていきましょう。

>>短期間で効率良く通関士に合格する勉強法のページ